みなさんは、鉄骨造の建物を建てるには「基礎工事」が必要なことはご存じでしょうか?
この「基礎工事」が、強固な仕上がりになることで、頑強な鉄骨造の建物を建てることができます。
では、鉄骨造の基礎工事とは、一体どのような基礎工事があるのでしょうか。
今回は「鉄骨造の基礎工事とは?鉄骨造の2つの基礎工事!」について詳しくご紹介します。
基礎工事とは一体どんなものか?
みなさんは、基礎工事とは一体どんなものかご存じでしょうか?
基礎工事を一言でいうと「建物の土台を造る工事」のことです。
基礎工事は、建物の重量・高さ、地盤の強弱、施工場所の地震が発生する頻度などによって、造りが変わってきます。
鉄骨造の建物の場合は、重量がかかるので、より強度の高い基礎造りが求められます。
鉄骨造の建物は「地耐力」が高い地盤に建てる必要がある!
鉄骨造の建物を建てる時には、現場の地盤の「地耐力(じたいりょく)」が調査されます。
地耐力とは「地盤が、耐えられる荷重(重さ)」のことです。
例えると、地耐力が高い地盤は固く、重い建物を建てることができます。いわゆる「岩盤」と呼ばれている地盤です。
逆に地耐力が低い地盤は柔らかく、軽い建物しか建てられません。いわゆる「粘土質」のような柔らかい地盤です。
鉄骨造の建物は、重量が重いことから、当然地耐力が高い地盤に建てる必要があります。
鉄骨造の2つのタイプの基礎工事!
鉄骨造には、次の2つのタイプの基礎工事があります。
「杭(くい)基礎工事」と「直接基礎工事」です。
この2つのタイプの基礎工事は「地耐力」の調査の結果によって採用されます。
①杭基礎工事
杭基礎工事とは「地耐力が20kn/㎡以下の地盤」に採用される基礎工事です。
特徴は、支持層(硬い岩盤・地盤)のある位置まで、杭を打ち込み、その杭に基礎をつなげる工事です。
また杭基礎工事には、さらに「既製杭工法(工場製品)」と「場所打ち杭工法(現場製造)」の2つに分かれます。
➁直接基礎工事
直接基礎工事とは「地耐力が20kn/㎡以上の地盤」から採用される基礎工事です。
特徴は、支持層(硬い岩盤・地盤)が地面の近くにあることから「杭」を使わず、地盤に直接基礎工事を行います。
また直接基礎工事は、次の3つのタイプの基礎工事に分かれます。
「ベタ基礎工事」「布基礎工事」「独立基礎工事」です。
それぞれご紹介します。
⒈ ベタ基礎工事
ベタ基礎工事とは、床面全体にフラットに基礎を造る工事のことです。
⒉ 布基礎工事
布(ぬの)基礎工事とは、アルファベットの「Tの字」を逆さまにした断面の基礎を、建物の部屋の外枠にそって基礎を造る工事のことです。
なので、床面はゴッソリと基礎がありません。
⒊ 独立基礎工事
独立基礎工事とは、鉄骨造では「アンカーボルト」が設置される場所に基礎が造られる工事のことです。
アンカーボルトは、基礎と一体化されており、その後「剛接合」によって鉄骨の柱とつながれます。