I形鋼と鉄骨工事!I形鋼とは一体どんなものか?
みなさんは、鉄骨工事に関係する鋼材で「I形鋼(アイがたこう)」というものがあることはご存じでしょうか?
I形鋼は、鋼材の種類の中の1つです。
では、I形鋼とは一体どんなもので、鉄骨工事とはどんな関係があるのでしょうか。
今回は I形鋼と鉄骨工事 I形鋼とは一体どんなものか についてわかりやすくご紹介します。
I形鋼とは一体どんなものか?
みなさんは、I形鋼とは一体どんなものかご存じでしょうか?
鉄骨工事に関係するI形鋼を一言でいうと、
「断面が、ローマ字のI形をした鋼材」のことになります。
I形鋼は別名「I型ジョイスト」「アイビーム」とも呼ばれています。
「ジョイスト」とは、英語で小梁(こばり)の意味になります。
ちなみに鋼材とは、鋼鉄を板・棒・管などに加工した基礎材料のことです。
鋼材は建築・建設・機械などの基礎材料になります。
I形鋼の3つの特徴
I形鋼には次の3つの特徴があります。
H形鋼との比較でご説明します。
①I形鋼の断面は、H形鋼に似ている。
➁I形鋼はH形鋼より重量が重く、板厚が厚く、剛性が高く、硬い鉄骨。
➂I形鋼はH形鋼より、フランジ(つば)・ウェブ(腹板)厚が大きく、断面係数が高い。
※フランジとは、接合のためのつば。ウェブとは、上板と下板をつなぐ補強板。
I形鋼の用途
I形鋼には主に次の5つの用途があります。
①橋梁(きょうりょう)
I形鋼の用途の1つ目は「橋梁」に使われています。
橋梁とは、一般的には橋のことです。
橋梁の構造の中で「主桁(しゅげた)」にI形鋼が使われています。
鉄道橋Iビーム桁などに使われています。
➁建設・土木工事の仮設資材
I形鋼の用途の2つ目は「建設・土木工事の仮設資材」に使われています。
こちらは主にH形鋼を使わない現場で使われます。
➂建築
I形鋼の用途の3つ目は「建築」に使われています。
建築では主に柱、梁、基礎杭などに使われます
④ホイスト式クレーンの走行用のレール
I形鋼の用途の4つ目は「ホイスト式クレーンの走行用のレール」に使われています。
ホイスト式クレーンとは、工場に設置してある、機械・部品・材料の運搬を主に行う天井設置型クレーンのことです。
ホイスト式クレーンの中で「テルハ」のランウェイ(横行レール)に、通常I形鋼が使用されています。
⑤各種機械
I形鋼の用途の5つ目は「各種機械」に使われています。
各種機械とは、ベルトコンベヤ用のレールの部材などです。
I形鋼と鉄骨工事
I形鋼が鉄骨工事で使われるのは、橋梁、建築、建設・土木工事の仮設資材などです。
ただし、ほとんどの分野がH形鋼とかぶっており、一般的には量産品で、価格が安いH形鋼が採用されます。
I形鋼が優先して使用される現場は、H形鋼よりも強度が必要とされる現場などです。